勉強しない子どもにどうしても勉強させたいなら
《選択1》
『厳しい塾に通わせて、無理矢理やらせる。』
子どもを叱ってもらうために他人にお金を払う!
※厳しい塾も叱るのは目的ではなく、あくまでも西高などのトップ校を目指すための手段の1つですので、やらない子を叱りとばすのは不本意なことだと…
《選択2》
『成果主義で、やった分だけ子どもにかけてあげる』
勉強をさせるために一番重要な事は、いかにして目的意識を持たせるかです。将来やりたい事があり、そのために大学などを目指してしっかり勉強している子どもたちには必要ありませんが、みんながトップを目指して勉強に励めるわけではありません。結局色々な誘惑に負けてモチベーションは下がる一方で、叱られたからといって勉強に目覚めるわけもなく…
成果主義ではすぐに限界がきて、それだけではなかなかレベルアップにはつながりません。しかしとりあえずの目標にはなり、勉強をやらせるためだけにムダな費用をかける必要もありません。
ちなみに成果主義の最終目標は、子ども自身が『もっと勉強したいから大学に行きたい』と親に頼めるようになることです。大学は遊びに行かせる場所ではありません。
大半の中学生は勉強せずにゲームをしたりテレビを見たり友達とメールをしたりと、好きなことをしていたいものですが、親の責任として子どもには勉強させなければなりません。でもなんで勉強しなければならないのか?…その疑問に明確に答えられる人は多くはなく、『将来のため』と言いくるめ、少しでも良い点数が取れるように勉強しろと日々子どもに言い続けます。
しかし感情的でイライラが伝わるよう怒り方は反発を招くだけです。勉強せずに遊んでばかりいる子どもに対しては、時間の管理を教え、時には厳しく叱る必要もありますが、冷静に、且つ愛情を持って接する必要があります。
勉強しない子どもにも主張したいことはあります。大体筋の通らないことばかりですが、それがいくら間違ったことだからといって聞きもせず、上から押さえつけてばかりでは肝心なことは伝わりません。
勉強は自分の意志でやらなければ意味がないのです。
学校の勉強に対して、中学生はよく『こんな事して将来何の役に立つの?』と主張します。たしかに中学や高校で学んだことがそのまま将来役に立つ人などほとんどいないのは事実です。
明確な答えがあるわけではありませんが、1つはスポーツにおける筋トレのような要素があります。どんなスポーツでも技術の向上のためには走り込んだり、腕立てや腹筋などの筋力トレーニングが欠かせません。基礎体力がなければ強くはなれないからです。頭脳も同様で、学生時代にしっかり勉強することで、将来仕事の技術を習得するときなどに役立ちます。資格試験など必要に迫られれば勉強すると主張する人もいますが、学生時代の下地がない人は必要に迫られても勉強できません。
理想は勉強することに興味を持たせ、本人がしっかりと目標を定めて自らの意志で取り組んでくれるようにし向けることですが、それができるのはほんの一握りだけ。
ではどうすればいいのか。
具体的にはテレビを見たりゲームをしたりスマホや携帯を使う時間について。これは親からの押しつけではなく、子どもも納得できるようにしっかり話し合わなければならず、紙に書き出して確認できるようにする方が良いです。また、目の前でゲームやスマホをいじっていると小言も言いたくはなりますが、基本的に自分の部屋での使用は控えさせ、特に寝る前の使用は禁止すべきです。
勉強しない、片付けしない、言うこと聞かない、言葉遣い悪いなど、中学生は怒りたくなることが盛りだくさんですが、常に怒っていると余計に悪い方向にしか進んでいきません。だからといって放置しておいてもいい訳ではありません。
特に本人が変わろうとしているときは、良くなった部分を見つけてほめてあげることです。努力をしなければ報われることはありませんが、成績はそんなに簡単に努力が実を結ぶものではありません。そんなときに怒られてばかりではやる気も萎えてしまいます。
ちなみに努力が簡単には実を結ばない理由は、それまでさんざんサボってきたせいですが、過去のことを掘り返すのではなく、今している努力を認めてあげるようにしましょう。
最初に書いたように、簡単に言うと成果主義で「物で釣ってしまう」
賛否両論であまり良い方法とは言えず、勉強しない子は物で釣っても結局しませんが、勉強しない子を叱ってもらうために塾に通わせるよりは効果があります。ただし、いくつか注意が必要です。
与えれば勉強はしなくなるので本末転倒です。しかし大人は仕事ができるかできないかに関わらず、本人の意志で使える物なので、成績が良ければ使ってもよく、悪ければダメという物ではありません。そもそも大人も仕事中や車の運転中などは使用禁止なので、与えるのであれば使い方のルールをしっかり話し合うべきです。
成績が良くない子にとって一番嫌なことは、誰かと比べられること。特に親戚やママ友の子の自慢話など聞きたくはありません。逆に与える物に関しても、『誰々はこんな点数で○○買ってもらった』という比較はするべきではありません。
成績は定期テスト(到達度達成テスト)で決まると思っている人もいますが、日々の小テストはとても重要です。基礎を身につけさせるために先生が用意しているので、塾で出される宿題なんかよりはるかに優先して取り組まなければなりません。小テストの積み重ねが単元テストへとつながり、もし定期テストで失敗してもそれなりの成績は取れるからです。しかし小テストでいちいち高額なご褒美を上げるわけにもいきません。例えば小テストが良ければその日のお菓子がちょっと豪華になったり、定期テストが良ければ家族で外食する、という程度でも良いと思います。
重要なことは、何かを買ってもらうために勉強するのではなく、達成できたときの喜びを親と子どもで共感できるようにすることです。また、もし目標に届かなかったとしても努力していることがわかるのであれば、それに対して優しい言葉をかけてあげると『次はもっと頑張ろう』という気持ちも出てきます。